今回は気を付けたいモチーフの1つ、「十字架」のお話です。
国民のほとんどが、キリスト教ではない日本人からして見れば、
十字架は、なんとなくカッコいい、オシャレなモチーフ、という認識を持つ人も少なくないんじゃないかなと思います。
でも、十字架は、キリスト教徒が大切にしている象徴の1つです。
扱いには、注意が必要ですので、ここでは、
- 十字架のNGな描き方
- 十字架のOKな描き方
- 判断に迷いそうな十字架
を考えてみたいと思います。
十字架のNGな描き方とは?
最初に書いたように、十字架がキリスト教徒にとってとても神聖で大切なもの、という認識があれば
なんとなく、これはまずいんじゃ?という描き方が思い浮かぶと思います。
ざっくりと挙げてみます。
- アクセサリー的な描き方
十字架を、大切なモチーフではなく、アクセサリー感覚で描いているものはNGです。
たとえばネックレスの先端に十字架があって、金メダルみたいに齧っていたら、さらにダメです。
なんとなくかっこいい、というイメージで、キャラクターに十字架を付けさせることが多いですが
この感覚のままだと、いつか地雷を踏むことになるので、ぜひ注意してほしいと思います。
- 悪のシンボル的な描き方
悪のシンボル的な書き方、というと、そんなことしないと思うかもしれませんが、
例えばカッコいい悪役キャラクターに十字架をつけるなども、これに該当します。
十字架をつけている時点で、キリスト教徒から見れば、そのキャラクターはキリスト教信者として
捉えますので、悪人に十字架をつけることで
キリスト教=悪のイメージを植え付けようとしているのでは?と取られることもあります。
書き手からすれば、この悪役キャラクターがたまたまキリスト教徒だった、
ということだと思いますが、受け取り方は人それぞれですので
「そんなつもりじゃなかった」ということのないように、気をつけたいところです。
十字架をぞんざいに扱った描き方
ここはひとまとめになりますが、十字架に対して悪い扱いをしているものはすべてNGです。
具体的には、
・壊す
・汚す
・燃やす
などが考えられます。
ときどき、アニメやゲームで、キャラクターが十字架を武器にして
叩いたり攻撃したりするものもありますが
「本来の使い方」ではないものや、「破損の可能性のあるもの」については
やっぱりおススメできないなと思います。
逆さ十字
十字架の上下を逆にした、逆十字も気を付けたいところです。
キリスト教のシンボルである十字架を逆さにする=反キリスト教、悪魔崇拝
ととられることもあるからです。
これも、そんなことしないと考えがちですが、たとえばキャラクターが十字架を持っていて、
たまたま手を下しているところを描いていたりすると、十字架が逆さになってしまっている
ということもあります。
動きのある動画であれば、そこまで気になりませんが、イラストのような静止画だと
あえて逆さに描いていることを指摘されることも考えられますので、注意したいですね。
ちなみに、知らなかったんですが、聖ペトロ十字というのも、逆十字だそうです。
キリスト教徒の中でも、物議を醸すもののようですので
ましてや、よく背景を理解していない状態で、描くことはリスキーだなと思います。
次回
少し記事が長くなってきてしまったので、今回はNGな表現のみにしました。
次回は、OKな表現・許容表現について考えてみたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。