ちょっと興味深いニュースが飛び込んできたので
シェアします。
「進撃の巨人」マーレ腕章、発売中止に 「ナチス想起批判」で謝罪(出展:毎日新聞デジタル)
『進撃の巨人』商品、配慮欠き販売中止「人種差別、民族差別の象徴として描かれたものを安易に商品化」で謝罪(出展:オリコンニュース)
何が問題なの?
今回話題となった腕章のマークは
こちらです。(←googleの画像検索結果を表示しています)
このニュースを見たとき、てっきり腕章のデザインがナチスのマークを想起させる
のでは?と思いましたが、
例えばこのデザインのチェックをしてほしい、という依頼が来たとしても
報告する箇所は、ほぼほぼありません。
色もナチスを想起させる「赤」「黒」「白」の配色でもなく(赤&白はありますが)
形もヘイトシンボルを想起させるものではないからです。
また、物語の中でマーレの腕章の用途を調べてみると、
「マーレの腕章」はマーレ国内で、被差別者である「エルディア人」を区別するために
エルディア人が付けていたものでした。
つまり調べるべきは、ナチス時代にユダヤ人が付けられていたマークのほうとなります。
それがこちらです。(←googleの画像検索結果を表示しています)
こちらも、今回問題となった「マーレの腕章」と、酷似しているかといえば、そうではありません。
つまり、今回、問題となったのは、腕章のデザイン等ではなく、
この腕章の使われ方そのものが、ナチス時代のユダヤ人迫害を想起させる
という点なんですね。
コスプレ用のための「商品」
このマーレの腕章は、進撃の巨人のストーリーの終盤にすでに登場していたものですが
「マーレの腕章」という被差別者を区別する商品を、安易に「商品化」したことで
今回抗議があり、販売中止の流れとなりました。
画像のチェック時には、そのアイテムが、どのような使い方をされるのか
なぜ、その描写をされているのかなど
背景も確認することが重要であることを再認識させられる件だったと思います。