今回は、十字架のOKな場合の書き方です。
NG例はこちらの記事をご覧ください。
上の記事で、十字架を描く際には、注意が必要であると書きました。
では、どういう場合であれば、OK、もしくは許容となるのでしょうか?
考えてみたいと思います。
現実の世界観であること
十字架を描くにあたって、現実の世界観であることは、とても重要です。
キリスト教はぽっと生まれたわけではなく、長い歴史と背景があって
存在しています。
つまり、
- 歴史的事実としての描き方
- 現実の舞台の世界観で描く
であれば、それは事実となりますので、十字架があっても不自然ではありません。
遠い未来を想定した、例えば西暦3000年の話であっても、許容の範囲内でしょう。
よく、地球上以外の、ゲームや漫画などのファンタジーの世界観で
- 回復系のキャラクターに十字架をつける
- キャラクターが死亡したときに、十字架のアイコンがつく
など、つい表現してしまいがちですが、
十字架=キリスト教であり、十字架が存在する時点で、
その世界に、キリスト教があることになりますので、
それがファンタジー設定だと、キリスト教徒にとっては違和感を与えることになります。
現実の世界観で十字架を描くときの注意点
現実の世界観であれば許容範囲である、と書きましたが、
もちろん、前回の記事に書いたように、ネガティブな使い方はNGです。
また、他に注意したい点としては、その世界に、十字架ばかりを描くことです。
世界には、さまざまな宗教があり、それぞれに信者が存在します。
であるのに、キリスト教のシンボルである十字架ばかりが存在していたら
他の宗教を信仰している信者から見れば、あまり心地よいものではないかもしれません。
それだけ、実在する宗教を描くには、さまざまな配慮が必要ということでもあります。
そのため、イラストなどの、1枚で世界観を伝えることが難しいものなどでは
絶対NGとは言いませんが、十字架を描くことは、あまりおススメできません。
番外編:許容される十字架?の表現
あとは、十字架のつもりで描いていなかったのに
結果的に十字架のように見えてしまったものについては、許容と判断しています。
例えば、
・窓枠
・補強材
など、2本の線が交差することで、成り立っているものや
・プラスの模様
などが該当します。
注意が必要なのは、あくまで、象徴的に使われているものであり、
背景などで、偶然そう見えるものなどについては、「これは十字架ではありません」と
言えるのであれば、許容範囲でしょう。
ただ、いかにも教会のような場所で、窓枠が十字架のように見えたりするなど
連想させるような使い方は、避けたほうが無難です。
おわりに
以上、2回にわたって、十字架の表現について考えてみました。
信仰は人にとっては、とても神聖で大切なものであり
過去の歴史を振り返っても、宗教が原因で争いが起こった例は少なくありません。
現実の宗教を描く際には、自分が描いているものが、
他の誰かを意図せず傷つけるものになっていないかどうか、十分注意したいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。